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研究の不祥事に関する理事長声明

日本炎症・再生医学会
会員各位

理事長声明

日本炎症・再生医学会の会員の皆様は、ここ数年の基礎研究・臨床研究における多くの不祥事に関し、心を痛めていると思います。本学会は、炎症学、再生医学ならびに関連諸学の発展を図ることを目的にしておりますが、そのためには守らばければならないルールがあります。科学の発展、医療の発展のためには、先人の業績を正しく判断したうえで、自分自身のなしえた結果に拠り新たな知の創造を目指すことが必要です。それには、法令や関係規則を遵守するのは当然のこと、研究対象への配慮、知的財産権の尊重、利益相反状態の開示も必要となります。研究の立案から実施、成果の取りまとめに至るまでの全ての過程を適切に行うべきであることは言うまでもありません。 研究活動を行っていくには、その研究が公的資金や外部資金で行われることから、その研究成果も個人のものではなく社会に還元されるべきものだと考えるべきです。すなわち、研究者は常に社会に対し、説明責任を持つ必要があります 。特に、利益相反は透明性、公平性を持って研究がおこなわれていることを開示することであることを理解していただくため、本学会では、学会発表、学会誌での利益相反状態の開示を義務付けております。

最近、話題になっている不祥事を起こした研究者は、自分の起こした不正行為が、真面目に研究を行っている科学者全体の社会的信頼を大きく損なっていることを理解し、自分の犯した過ちを明らかにするとともに、深く反省すべきです。知らなかったではすみません。また、関係機関は、速やかに事実を明らかにし、適切な対応を行う必要があります。本学会では、関係機関で不正が認定された研究者は退会など厳しい対応を行っております。

本学会の会員の皆様におかれましては、今さら必要のないことではありますが、本学会が正義と誠実さに基づく科学の発展を望む学会であることを社会に示すため、あえて声明を出させていただきました。

日本炎症・再生医学会
理事長
森田育男